2020年 5月 11日 (月曜日)

全校: 先生からのメッセージ〜村上先生〜

「高名の木登り」 村上 和彦

 今日は、受け渡し日でした。新型コロナウィルスのおかげで、ゴールデンウィークは、食事の買い物以外は、外に出ていなかったので、久しぶりに空を仰ぎ見た気がします。青々した空、白い雲、校庭の新緑。生命感にあふれ、まるで今の日本の様子がうそのように感じられました。
 また、登校してくる生徒の皆さんの顔を見ると、このような状況の中でも、この3ヶ月で確実に成長しているのを感じました。
 話は変わりますが、吉田兼好著の「徒然草」という話を知っていますか。2年生の国語の教科書に載っているので、3年生はよく知っていると思います。
 木登り名人が、人に指図して高い木に登らせて枝を切らせた時に、たいへん危なく見えたうちには何も言わないでおいて、飛び降りても降りられる高さになったところで、「失敗するな、用心して降りよ。」と声をかけたという話です。どうしてそんなことを言うのかと問うと、「あやまちは、もう安心だと思うところになってから、必ずしでかすものです。」と答えたという話です。(国語の便覧に掲載されているのでご覧下さい。)
 今、新型コロナウィルスのニュースが、毎日流れています。吉田兼好が書いていた、もう安心だと思っているところが危険であること。今の状況にも当てはまるかもしれませんね。
 ただ、ひたすら不安に思って、被害妄想になってしまうのもよくありませんね。今、テレビやネットでは、たくさんのニュースが流れています。情報に振り回されることなく、物事の真実を見極めようとすることも大切だと思います。

 
18時36分